なめろうです。
今回は“在宅PTの立ちはだかる壁”についてご紹介します。
内容としては、業務的なものではなく、在宅という職場環境にフォーカスを当てて書いていこうと思います。
※紹介をはじめる前に・・・ 在宅でのリハビリは社会的なニーズもあり、理学療法士としてやりがいを感じられる現場です。 今回の内容はあくまで在宅のリアルな一側面を紹介しているだけで、「在宅はダメだ」という意図は全くございません。
では、4つの壁をご紹介します。
ペットの壁
ペットを飼っているご自宅に訪問することはしばしばあり、経験上“犬率”は高いです。
犬好き訪問理学療法士からすると、「訪問先に犬がいて癒される~」となるかもしれませんが、私は犬が苦手です。ビジュアルだけ見るとかわいいので嫌いではないのですが、苦手です。
その理由は、 “いつ噛んでくるかわからないから” です。
中には賢く大人しい犬もいるのですが、
私の壁となるのは、やたら警戒心むき出しの“チンピラ犬”です。
基本的に家の中でいるときは首輪もつけていないので、いつでも噛まれる環境にあり、警戒心むき出しのチンピラ犬とのその空間はまさに“地獄”です。
でも、仕事で訪問している手前「あっちにやってください」とは言えず、“私犬苦手なんです空気感”を最大限に出して、利用者や家族に訴えかけるのが私ができる精一杯のSOSです。
私の苦手空気を察してか、別部屋に隔離してくれる方もいるのですが、ニヤニヤしながら何の抑止力もない「こら、○○ちゃん、だめ」だけで終わりにするクソ飼い主野郎もいます。ぶん殴ってやりたくなります。
以前、私が帰る動線上にチンピラ犬がポジショニングをしていることがありました。いつもなら飼い主が抱きかかえている間に帰るところ、その頼みの飼い主が家の外でご近所さんと談笑しており、チンピラ犬が動線上に鎮座し、帰るのが大幅に遅くなったことがありました。最後は、勇気を振り絞って大声で助けを呼んで、飼い主が戻ってきて、何とか帰ることはできましたが、心の中でクソ飼い主にドロップキックをしてやりました。
願わくば飼い主の公的な免許制が導入され、犬が何か人間に危害(精神的なことも含め)を加えたときに罰せる法律がある世の中になってほしいです。それをマニフェストに掲げる政党がいれば、きっと投票すると思います。
犬を含めペットを飼うことはもちろん悪いことではないですし、公共の場ではない自宅なので自由にしてもらっていいのですが、それでも“世の中には犬が苦手な人がいる”という前提で飼い主として責任もった行動してもらいたいものです。
おもてなしの壁
リハビリ終了後、「お疲れ様です」と飲み物やちょっとしたお菓子を出してくれる方がいます。
「お構いなく」と一旦お断りしますが、断りきれず、結果的には頂戴することとなります。
夏の暑い日にひんやり冷えたお茶が出てきたりすると、むちゃくちゃ嬉しい“当たりおもてなし”もありますが、正直困る“はずれおもてなし”もあります。
熱々のコーヒー
次の訪問までに時間がない中出される熱々のコーヒー。猫舌なので、何度も口腔内を火傷しました。
公園で拾ってきて蒸された銀杏
満面の笑みで「公園で拾ってきた銀杏。よかったどうぞ♪」と。蒸されているとはいえ、公園でウ〇コ臭を放っている銀杏を差し出されました。相当嫌でしたが、100%の善意を前に断れず、心を無にして食べました。どんな味だったが記憶にございません。
がっつり消費期限のすぎた菓子パン
幸いイートインではなく、テイクアウト用でのおもてなしだったのでしたのでした。訪問先から出た後に、食べずに廃棄させてもらいました。パン工場で働く皆様、ごめんなさい。
空調の壁
“エアコン嫌いの高齢者”ってやっぱり一定数いますね。
「扇風機があれば大丈夫」とおっしゃりますが、その時期の扇風機から発せられるのは、はっきり言って温風です。かえって身体への負担を増やしてしまいます。
ただ、脱水に対しての世間の理解度も深まってきているので、家族やケアマネに脱水リスク回避としてのエアコン導入の提案がしやすくなっているので、以前よりは低い壁になってきています。
“G”の壁
“G”とは黒くてツヤツヤでカサカサと素早く動くあの生物です。苦手な人は多いのではないでしょうか。
古い家屋で、お世辞にも衛生状態が良いとはいえない家には、やはり“G”が出現することがあります。
そして、そういった家は独特な異臭を放っていることが多いですよね。
場合によっては、“その人家用の靴下”で訪問前後に履き替えることもあります。
まとめ
今回は、“在宅PTの立ちはだかる壁”をご紹介しました。
病院にも“立ちはだかる壁”は存在しますが、在宅と比較すると少ないかもしれません。
「こんなことがあるなら、在宅で働くのは辞めようかな」と思ってしまった人がいるかもしれません。
そういった人は、在宅で働かないほうがいいかもしれません。
ただ、冒頭でも述べたように在宅でのリハビリはニーズもあり、理学療法士としてのやりがいのある職場だと 私は思っています。
在宅のやりがいについて述べていないのに、こんなことを言うのは説得力がないかもしれませんが、「在宅で働くやりがいに比べれば、こんな壁なんて“小事”だ!」と思って、在宅で活躍する理学療法士が増えればうれしく思います。
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