なめろうです。
新年度がはじまって約1か月。
徐々に職場にも慣れてきた反面、覚える業務が多くて悩んでいる新人理学療法士さんもいてるんではないでしょうか。そして、その新人理学療法士の指導係についている方も悩んでいるのではないでしょうか。
今回は、そんな悩める理学療法士さんに、業務ミス・漏れに対して、どのような対策をすると良いかを書きました。
業務習得することに対する“心の持ちよう”を見直そう
すぐにできなくて当たり前 すぐにできるやつは優秀なだけ
立て続けに業務のミスや漏れがあると、「他の人に比べてミスが多い自分はダメなんだ」「このままやっていく自信がない」といったネガティブな思考になる人がいますが、こういった人は“今” “他者”に捉われすぎて精神的にしんどくなっている印象があります。
経験のない臨床のことを考えること自体大変な中、新しい業務を覚えるというマルチタスクになっている入職初期は、ミスや漏れが出てくることなんて、はっきり言って当たり前です。もちろん比較的ミスが少ない人はいますが、それはその人が優秀なだけで、そんな人と比較なんてする必要はありません。
職場によっての業務内容による差はありますが、3か月~6か月くらいかけて習得するくらいのイメージで問題ないと思います。
「今すぐにできなくても、焦らなくていいんだ」と心のゆとりができることで、冷静に業務ができ、結果的にミスや漏れが少なくなることもあります。
ただ、同じミスを何度も繰り返さないようには注意しましょう。
どっちの“面倒くさい”が嫌かを想像する
「面倒くさい。だから、つい後回しにしてしまう」という心情が業務漏れの要因のひとつにあります。
確かに、書類業務や連絡業務は、面白くないし、面倒なものです。
ただ、面倒くさくて後回しした業務の漏れが、後々になって数倍の面倒になって返ってくることがあります。その数倍の面倒が、無駄な残業や大事なプライベートに影響することだってあります。
後々の最悪な面倒くささを想像し、目の前の面倒くさいを選択するほうが、自分にとってプラスという考え方をもって業務するのもひとつかと思います。
業務の仕組みを理解しておく
どのようにして報酬が発生しているかを理解しておく
我々の主な業務は言わずもがな“理学療法を提供すること”です。
ただ、理学療法を提供するだけでは、仕事として成り立たないし、お給料ももらえません。
細かな部分は説明しませんが、我々の仕事は医療保険法、介護保険法、労働法など各法律で定められたルールがベースにあり、それを遵守した仕事をすることで、報酬が発生します。
そして、それを遵守するために、職場内でのルールが存在します。
このこと(法律があるということ、それを遵守するために職場のルールがあること)を理解することで、“理学療法を提供する”以外の業務が、意味のあることとして捉えることができます。
意味があると認識したことに対しては、比較的前向きに行動できる人は多いと思いますので、法律の内容を記憶必要はありませんが、仕組みを理解していると、前向きに業務ができますし、業務の優先順位をたてやすかったり、イレギュラーな事例にも対応しやすかったりします。
他職種が仕事をしていることで成り立っていることを知る
こちらに非はなくても他職種のミスや漏れのせいで自分にしわ寄せがくることって、割とあったりしますし、腹が立ちますよね。
こういうしわ寄せがくるのは、仕事が各人に振り分けられた役割が独立しているのではなく、連動していることで成り立っているためです。
「自分がやられて腹が立つことは、他の人にしないでおこう」と思えることが前提ですが、自分の業務が、他者に影響することがあるということを知っておくと、業務ミスや漏れをしないように、丁寧な仕事ができるかもしれません。
自分ルールを確立する
管理ツールは1つに統一
業務ミスや漏れが多い人の特徴として、管理ツールが統一されていないことがあります。
例えば、スケジュールに関しては、職場のパソコンで管理し、ToDoに関しては複数のメモ帳で管理しているといった具合です。
ツールが複数あることで、①何かを確認したい ②どのツールで確認するかを考える ③確認する という工程を辿りますが、ツールが統一されていると、②の工程が省かれます。
たかが1つの工程と思われるかもしれませんが、それがちょっとした時間のロスやロスしている時間に別の仕事をが入ってしまって、確認することが抜けてしまうということが起こります。
ツールを統一する以外に気を付けることとしてて、どのツールを選定するかも大事です。
ポイントになるのは“すぐにいつでも確認、修正ができるにもの”です。
統一していても、そのツールが自分から物理的に離れたところにあったり、手元にあっても開くまでに手間がかかってしまうと良くないですよね。
ちなみに私は、職場上スマホを使用できるので、スマホで全て管理できるような体制をとっています。
実行するタイミングを決めておく
どのタイミングでどの業務をするかを決めておくと、ミスや漏れは起きにくくなります。
それを管理ツールで可視化しておくと、より良いですね。
以下、何となくのイメージです。
定期的な項目 | いつ | |
毎日 | カルテ記入 | 午前分は昼休憩まで 午後分は最終患者直後 |
管理ツールの確認とスケジュール計画 | その日のカルテ記入後 | |
病棟カルテの確認 | 部内朝礼直後 | |
月1 | 計画書・報告書作成 | 末日の5日前から |
物品チェック | 第3木曜 | |
不定期な項目 | いつ | |
○○様退院時サマリー作成 | 2日まで 済 | |
○○様自主練習資料作成 | 5日まで 済 | |
代診申し送り | 8日まで |
ただ、仕事をしていると必ずイレギュラーなことは起きるため、決めていたタイミングで業務ができないこともあります。
そういった場合は、イレギュラーを想定したルールを決めておきます。
例えば、トラブルでカルテ記入後に管理ツールを確認する時間がないときは、翌日の朝礼前に管理ツールを確認する。といった具合です。
そうすることで、イレギュラーによる業務のしわ寄せを最小限にすることができます。
自分の傾向を把握して、ルールを決める
朝が得意な人 苦手な人
デジタル派な人 アナログ派な人
理系な人 文系な人
当たり前ですが、人にはそれぞれ特性があります。
できる人の真似をしてみるのも、自分には合ってなくて、業務ミスや漏れが改善されないということは割とあります。
業務ミスや漏れをなくすためのポイントは抑える必要はありますが、具体的なルールや方法に関してはは自分の傾向を把握した上で決めていくことが大事になってきます。
まとめ
「自分は事務業務が苦手だ。だから、業務ミスがあっても別に気にしない。」
なんて開き直っている人を見かけることがあります。
私はそれを聞いて「仕事をすることを何もわかっていないアホ発言」や「業務をしなくても許されるくらい、スペシャルな人材になってから発言しろよ」と内心思いますし、学習意欲のない理学療法士より次元が低く感じることがあります。
業務を習得することは、特別な能力は必要ないですし、ある程度の時間をかけても良いことです。
ミスや漏れが続いて苦手意識が強まり、開き直るような、しょーもない理学療法士にならないためにも、業務に悩める理学療法士さんや、その理学療法士を指導している方が、この記事を参考にしてもらえたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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