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訪問理学療法士が、退院前カンファレンスで知りたい情報

全理学療法士向け
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なめろうです。

 

久しぶりに訪問理学療法士っぽい記事を書いていこうと思います。

 

前職の病院、現職の訪問とどちらの立場でも退院前カンファレンスに参加したことがありますので、その経験を活かした私見を書きます。

 

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まずは情報(内容)を整理します。

私が参加したことのある中で、情報(内容)を大まかに整理

①現状の基本動作能力、ADL

理学療法士からもらう基本情報やADLは、主に“できるADL”が多いかと思います。“しているADL”も説明してくれることもありますが、看護師から病棟の様子として説明してくれることが多い印象です。

②院内リハビリの内容

病院に来た当初の内容から、現状のリハビリ内容

③リスク

主に転倒リスクの説明が多い印象です。病態に対するリスクに関しては、禁忌や運動制限がある場合に説明があります。

帰宅後の生活での環境やサービスの提案

①~③を踏まえた上で、在宅生活を送るために必要性のある環境調整やサービスについての提案です。家屋調査を実施している場合は写真や資料なども添えての説明があります。

 

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訪問理学療法士として、どんな情報(内容)が知りたいか

ここからが本題です。

訪問理学療法士側として退院前カンファレンスで知りたい情報は、“病態に関する情報”です。

というか、その情報のみで十分です。

なので、前述した情報(内容)中で知りたいのは、③の“病態に関するリスク”のみになります。

 

他の訪問理学療法士からは、「①~④全部必要。その情報を提供しない病院理学療法士はダメだ。」なんて意見があるかもしれませんが、私的には前例主義的な意見かと。。。

おそらく、その訪問理学療法士「在宅で関わる上で、①~④の情報をどう活かしますか?」という問いに対して、納得するような返答はないのではないかと思います。(明確な理由があれば、すいません)

 

病態に関する情報が知りたいと考える理由は、“リスク管理”“リハビリゴール設定”に役立てるためです。

在宅は病態に関する情報を収集しにくい環境にあります。

そのため、退院前カンファレンスという病院側から情報を得やすい状況で、病態に関する情報をもらえることは大変貴重です。

院内理学療法士が病態について情報提供できるラインは、病院によるかと思いますが、可能であれば画像データなども頂けると嬉しいこともあります。

 

病態関するの情報以外を知りたい情報とないのは、在宅でも容易に得れるためです。何だったら病院という特殊な環境下での情報が、在宅になると変わるなんてことは割とあって(例:帰ったら危険行動がなくなる。運動意欲が高かったのに、帰ったら怠ける。家屋調査のときには手すりがないとその動線を移動できなかったのに、帰ったら全く手すりを使わなくなる。など)、そういった意味でも退院前カンファレンスでそれら情報をもらわなくても問題ありません。

 

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病院理学療法士さんにお伝えできること

僭越ながら、これまでの内容を踏まえた上で、病院理学療法士さんにお伝えします。

あくまで、ここからは要望ではなく、お伝えするものなので、参考程度にみてもらえたらと思います。

 

伝える情報と伝える側のスタンス

訪問理学療法士に提供する情報は、前述の通り“病態に関する情報(画像なども含)”のみで良いかと思います。

ですが、それはあくまで訪問理学療法士目線です。

他に参加している職種、特にケアマネは他の情報をほしいはずです。

ケアマネがほしい情報は、“利用者が生活する上で、人的もしくは物的な介入がどの程度必要なのか”ですので、利用者の基本動作・ADLの具体的な介助量の情報提供をすることは重要です。

ちなみにですが、どの職種であっても、リハビリ内容について知りたいと思っている職種はいないと思うので、どのケースであっても説明しなくて良いと思います。

 

あと、伝えるスタンスとしては、具体的すぎる提案は控えたほうが良いかと思います。

例えば、自宅玄関に段差があって、その昇段動作が問題になるかもしれないとします。

パターンA「玄関段差があるので、左前の柱に手すりを設置する住宅改修をして、その段差を昇るする際はサービスを利用してヘルパーさんの介助をしてください。」

パターンB「玄関に15cmの段差があると聞いております。15cm程度の段差を昇る際、固定性が高く引っ張れるようなものが左前方にあると比較的安全に昇ることができますし、そのような環境調整が難しい場合は、誰かが横について、軽くお尻を支えるようなことができれば安全に昇ることができます」

 

両者とも昇段動作の評価は同じで、どうすれば安全に昇段できるかを提案している点は共通していますが、パターンAの提案は危険です。

介護保険には上限単位数というものがあり、その上限を超えないように優先順位をつけてケアプランを作成します。

もし、上限単位数が低めで、他のサービスの優先順位が高い場合、パターンAの提案をケアプランに組み込むことが退院後の在宅生活の邪魔になります。

パターンAを言われたとしても、ケアマネージャーがその提案に流されない人であれば問題ないですが、「病院のリハビリの先生の言うことは絶対だ」と受け取るタイプのケアマネージャーだった場合は危ないです。

それに、パターンAのような提案は「勝手にお前が決めるなよ」と普通にイラっとしますので、カンファレンスの風紀が乱れてしまいます。

在宅サービスを構築していくのは利用者とケアマネの役割ですので、具体的な提案ではなく見解を伝える程度にして、在宅側に任せてもらって良いと思います。

 

あと、家屋調査を踏まえて手の込んだプレゼン資料を作る理学療法士は一定数いるかと思います。

ちなみに私も病院時代に何度か家屋調査報告資料を作成してことがあります。

ですが、そのような家屋調査プレゼン資料を作る必要はありません。

家屋調査に行くこと自体を否定しませんが、資料作成に充てる予定だった時間を、リハビリするなど別の価値ある時間に充ててもらう方が良いと思います。

 

別切り口の退院支援

退院前カンファレンスは、退院後の在宅生活の質向上を目的とした退院支援の一環です。

それを目的とした退院支援の別切り口として、自分が信頼できる訪問理学療法士を推薦するという方法があります。

訪問リハビリ導入の話になっていない段階だと、前述したリスクに繋がるので、本人や関係者が訪問リハビリ導入することが共通認識される必要があります。

訪問リハビリ導入が共通認識された段階で、「訪問リハビリを利用するなら、○○事業所の○○PTは良いですよ」と推薦します。

職場や関係者の考えもあるので、推薦する言い方には工夫が必要ですが、自分が担当した患者を自分が信頼できる理学療法士にバトンタッチできれば、送る側としても安心です。

こういった退院支援をするためにも、推薦できる訪問理学療法士をみつけておくをおすすめします。

(同じ法人の訪問理学療法士で該当する人がいれば、推薦が通りやすいという意味で理想です。)

 

さいごに

情報を送られる側である訪問理学療法士になってみて、病院勤務時代の自分がカンファレンスで適切な情報提供ができていなかったことに気づかされました。

皆さん、他業務があって忙しい中でのカンファレンス参加だと思いますので、参加する人にとって意味のある情報や考えでカンファレンスができると有意義ですし、良い退院支援に繋がるとと思います。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

この記事を書いた人
なめろう

バランス重視のサラリーマンPT
訪問看護ステーション勤務

全理学療法士向け
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