こんにちは、まめたです。
前回まで、『外発的動機付けタイプが継続するためには?』『モチベーションを左右する環境とは?』『スタッフのモチベーションが上がる関わり方とは?』と、モチベーションについていろいろ書いてきた。正直ここまで来るのに長かった。この記事を読んで下さっている方も同様であろう。今後はまとめて簡潔に書くことを心がけよう。
前置きはさておき、今回はモチベーションの最終編である。全体をまとめる前に、まずはマズローの欲求5段階説の最上位の欲求である自己実現欲求について考えていきたい。
自己実現欲求
自己実現欲求とは、理想の自分に近付きたい、自分らしく生きたいといった欲求であると私は解釈している。そのため、他者から「○○な人を目指しなさい」などと言われたとしても、それが自己実現につながることは決してない。例えば、新人理学療法士がベテラン理学療法士の臨床をみて、自分とのギャップに気付き、1つの目安にすることはあるかもしれない。それは、理学療法士という仕事が患者さんの病気に対して、どれくらい改善させる可能性があるかを経験上知りえていないことに起因していると考える。もちろん自身のあるべき姿をすでに持ち、そこに向かって努力している人がいればそれはそれで素晴らしい。
では、自己実現欲求を満たすにはどうすれば良いのか?
自己実現欲求を満たすには?
まず、言っておきたいのは、自己実現の欲求はおそらくほとんどの人が一生満たせないであろうということである。理由は20歳の時想像していた理想の自分と、50歳の時想像する理想の自分は、おそらく大なり小なり変化しているからである。もしくは歳を重ねるにつれて理想の自分の解像度が上がっているという方もいるかもしれない。少なくとも、常に理想の自分を追いかけ続けるということになるであろう。ただし、それがおもしろいのである。人間の成長に限界はない。まさに内発的動機付けによる行動原理である。
ここで、そもそも理想の自分が分からないという方もいらっしゃるかも知れない。そのような場合は、研修会に参加する、自分が信頼している理学療法士の仕事をみる、など周囲と自分のギャップに気付くことで、より自分がどうありたいかを考えてみてはどうだろうか。
モチベーションとは
このモチベーションシリーズを通して、内発的動機付けによって自己成長(自己実現)ができる人間について考えてきた。職場のスタッフには、主体的に学習せず、自ら成長しようとしないスタッフもいる。もしかしたら、私を含む環境因子が大きく影響しているのかもしれない。承認はできているだろうか?安全に問題はないだろうか?そんなことを日々考えてしまう。
外発的動機付けではモチベーションは長続きはしない。だからこそ、生理的欲求や安全欲求、社会的欲求、承認欲求に目を向け、他者の関わり方で、内発的動機付けを促せる可能性があることを伝えたかった。もちろん、どんな環境下であっても内発的動機付けによる成長を続ける人間もいる。しかし、私のように環境に左右され、誰かに認めてもらいながらでないと前に進めない人間もいるのである。中間管理職としては、そのようなスタッフにこそ目を向け、大切に関わっていくことも重要な使命であると感じるこの頃である。
自分を知ることは、相手を知ることにもつながる。この記事が読んでいただいた方の明日へのモチベーションに少しでもなれば幸いである。
コメント